昨日の夕方、息子と買い物帰りに歩いていたときのことです。
家の近くの植え込みの中で、ふと小さな影が動きました。
近づいてみると、それはヤモリでした。
東京でヤモリを見ることはあまりないので、思わず「わぁ」と声が出ました。
その瞬間、遠い記憶がふっとよみがえりました。
台湾の義母の家で、夜の壁に張りついていたヤモリ。
驚いて騒いだ私に、義母が「壁虎(ピーフ)」と言っていたあの場面です。
息子と二人で覗き込んでいると、
ちょうど中国人のお父さんと小さな子どもが近づいてきて、
一緒にヤモリを眺めることになりました。
なんとなく口をついて出た言葉。
「ピーフですね。」
すると中国人のお父さんが目を丸くして、
「すごーい」
と笑いました。
日本人が突然“壁虎”と言ったことが、ちょっとした驚きだったのだと思います。
台湾では、ヤモリは家を守る存在で、
虫を食べてくれるうえに、縁起の良い生き物とされています。
鳴き声が聞こえると「良いことが来るよ」と言う地域もあります。
義母が落ち着いた声で「ピーフ」と言っていたのも、
その文化の空気が自然に出ていたのだろうと感じます。
(うちの母親なら怯えて大騒ぎしていたと思います。)
昨日のヤモリは、家の中ではなく近所の植え込みでしたが、
それでも私の生活圏の中で出会ったことに、なんとなく良い流れを感じてしまいました。
台湾の記憶と、今の東京の暮らしと、
偶然通りかかった中国人の親子。
小さな生き物が、国も時間も越えて、ひとつの瞬間をつないでくれたような気がします。
我が家にも何か良いことが訪れるといいなと、
勝手に都合の良いことを願いながら、夕方の道を息子と歩いて帰りました。
壁虎是吉兆嗎?傍晚感受到的台灣福氣
昨天傍晚,我和兒子在買完東西回家的路上散步時,
在家附近的灌木叢裡,看見一個小小的影子動了一下。
走近一看,原來是一隻壁虎。
在東京很少看到壁虎,所以我忍不住驚呼了一聲「哇」。
就在那一瞬間,遙遠的記憶突然浮現。
那是我在台灣婆家的時候,夜裡看到停在牆上的壁虎。
我因為害怕而大叫,婆婆則淡淡地說了一句:
「壁虎(pí fú/ピーフ)。」
我和兒子正低頭看著牠時,
剛好有一位中國爸爸和他的小孩走過來,
於是我們便一起看著那隻壁虎。
我不由自主地說出口:
「是壁虎呢。」
中國爸爸瞪大了眼睛,
笑著說:「好厲害喔。」
我想,他大概是覺得日本人突然說出“壁虎”這個詞,有些驚訝吧。
在台灣,壁虎被視為守護家的存在,
牠會吃掉昆蟲,而且也是一種象徵好運的生物。
有些地方甚至認為,只要聽到壁虎叫,
就代表「好事要來了」。
婆婆當時那句平靜的「壁虎」,
我現在想來,應該也帶著那種文化的氣息。
(如果是我自己的母親,大概會嚇得大吼大叫吧。)
昨天看到的壁虎不是在家裡,而是在附近的灌木叢裡,
但牠出現在我的生活圈裡,
還是讓我覺得似乎有一種好的流動正在發生。
台灣的記憶、現在的東京生活、
以及剛好路過的中國親子。
這麼小的一個生物,
卻像是跨越了國度與時間,
把一個瞬間輕輕地連結起來。
我也希望我們家能有些好事降臨,
一邊任性地期待著好運,
一邊和兒子走在傍晚的回家路上。




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